第48回テレクラス会議

関西外国語大ー

韓国Dongguk University


[関西外大 倉本充子先生からの報告]

11月27日実施、関西外国語大学/韓国 Dongguk University第48回テレクラス会議(ISDN回線2B)について報告をさせて頂きます。

1.今回の実施に向けて、経過・準備など:

今回のテレクラス会議は9月からKorea & Japan Internet ExchangeProgram(KJEP)として始まったプロジェクトの一環で、締めくくりの会議として実施した。韓国三大学DonggukUniversity、 Suk-Myoung Women's University 、Yonsei Universityと関西外国語大学の大学院生同士が主に教育に関する意見を交換し、互いの第二言語である英語でコミュニケーションを図り、同時に異文化の理解を深め、また、電子ネットワークを利用した将来的な交流を探る目的で取り組んだプロジェクトである。

9月初めに韓国を訪れ、In-Kwon Educational FoundationのMr. John Jinのご紹介により、韓国の三大学の三教授、Dr. Rii, Dr. Choe, Dr. Leeにお会いし、本プロジェクトの目的を伝え、交流を承諾して頂くところから始まった。9月半ばには台湾へも訪問したので、下旬になってようやく、 Webページ上にBBSを用意しそこで自己紹介、意見交換を始めた。しかし、Suk-Myoung Women's Universityの院生を除いては、大半がE-mailにも不慣れな者の集まりで、BBSへの書き込みは不活発であった。また、CGI操作も関西大学の情報学部の学生に協力してもらって行なったもので、BBS自体の不備も加わりかなり、進行が鈍いものとなった。

会議の進行、トピックなどに関しては、事前にE-mailでお知らせを流し、上記のように見交換はBBSや個人メールで暖めておいた。テーマを教育とし、主なトピックは、Internet in Education and Entrance Examinations とした。


2.当日の進行、参加者など:

11月27日 10:30-12:30 両大学教授の挨拶から始まり、両国の生徒学生事情紹介、Entrance Examinations、Internet in Educationの準で日本、韓国が交互に事例紹介、問題提起、質疑応答をグラフ、図、写真など提示しながら各トピック2〜3名づつが話し合った。Webページでの不活発さとは打って変わって、内容的にも興味ある情報交換、および意見交換が行なわれた。スクリーンは2画面100インチサイズで、日本韓国1画面ずつ映し出した。

また、TIJから2時間という余裕を頂いたため、テーマに関するディスカッションのみではなく、KJEPでのもう一つの目的である異文化理解という視点から、日本における伝統行事を研究している院生が日本における一般的な行事である<お盆>、中でも少し特殊な瀬戸内海の塩飽本島の盆踊りを紹介した。地図、写真を提示し、死者を供養するために死者と共に儀礼を行なう日本人にも珍しい行事の紹介であった。韓国にも関連する行事がある可能性があり、フィールドワークが広がる予感もあった。

尚、参加者数は関西外大から教授1名院生12名学部生(見学)20名、韓国Dongguk Universityから教授1名院生5名であった。韓国側はKDDソウル事務所である。

上記のように、当日はKJEPの一環として実施しており、当日午後からはCU-SeeMe会議を13:10−14:30の間に韓国Sookmyung Women's UniversityのComputer Science学部のDr.Lee研究室のと三大学院生とLee教授も交えてこちらは40名の学部生の見学者と7名の院生とで実施した。数回のテストでは、音声が安定しておらず、当日は韓国からこちらへの音声は通るが、こちらのは通らず、主にチャットで行なった。こちらは見学者が多かったが、100インチスクリーンが2画面あったので、フォントの大きさを26か28ほどにして映し出した。


3. 苦労した点は:

関西外大側はマルチメディアを利用した英語教育を研究する院生のグループがあり、ところが、実際の交流を経験していないという状況であるため、自ら体験することが狙いの一つであった。後方から、私倉本がE-mailで、提案、アドバイス、お願いといった形の手紙を、日韓双方で十数名の登録者に何度も呼びかけを繰り返し、ぼちぼちBBSへの書き込みが進んだ。会議予定の一月前になってようやく活性化したという点、大変心配をした。また、ハード面では、この他目的教室が特殊仕様であるためISDN回線を敷設する工事、京セラのテレビ会議システムと100インチ2画面の設備とを接続する工事ともに大変であった。当日は、韓国との回線が何度も落ち、ディスカッションが興に乗ったところで切断され、繋ぎの時間の間を持たせることに気を使った。


 

4. 総合的な感想を:

度々の回線切断にもめげず、両校の参加者が情報交換のみならず意見の交換まで行なえ、テレビ会議という特徴を活かし色々な視覚提示を利用して会議を進められ意義深かった。9月末からのBBSでの交流を含め、ネットワーク利用の交流、教育に関するたたき台として良い体験ができた。短期間ではあったが、BBS、テレビ会議、CU-SeeMeといった各種メディアの特徴が総合的につかめた。テレビ会議をすることを目標として、各自、通常業務外に時間を調整することができ、テレクラステレビ会議がプロジェクト全体への引き締め役ともなり、同時に当日のディスカッションを楽しむこともでき、今後の研究課題も提供するというまさに、multiの効果を現した。当日は本校視察の文部省の事務官が会議を見学され、良い感触を得た。


5.今後の予定:

将来的に今回のような交流を広げていく方向で、また実験的な会議を開く予定である。ハード面での改善も必要であるが、本校は現在移転計画が発表されたところであり検討中である。今回の交流校とは連絡を取り合って行く予定である。

また、上記BBSは私のHP上にあります。URLは署名にあります。

以上。

☆☆☆

関西外国語大学大学院 博士課程後期

倉本充子

homepage: http://www4.osk.3web.ne.jp/~atsukoy

(^.^)☆☆☆

英語版に戻る