第14回テレクラス会議

第2回 STUDENT APECテレクラス会議:アジア編


 [開催要項]

 第2回 STUDENT APEC 開催要綱

      

行事名 テレクラス高校生会議:アジア編

     TELECLASS STUDENT CONFERENCE : ASIA

日時:  平成8年2月 3日 土曜日      

     午後3時ー5時 日本時間

場所:  KDD大阪ビル  1F大会議場

     大阪市中央区城見2ー2ー72

     tel: 06-947-6111  JR 大阪城公園より徒歩7分

APEC 基本テーマ:

     「育てよう太平洋の交流・友情の波」

     "Pacific Waves Foster Communication and Friendship"

アジア編 テーマ: 「近つ"いて、話し合おう」

     "Sit Closer for Better Understanding"

主催:  テレクラス・インターナショナル・ジャパン

     財団法人テレコム高度利用推進センター

共催:  大阪府高等学校テレクラス研究会

後援:  郵政省・外務省・大阪府教育委員会

    国際交流基金アジアセンター

     国際電信電話株式会社

通信:国際ISDNサービスを利用した多地点テレビ会議

参加高等学校:

   大阪府立花園高等学校    大阪市立南高等学校

   大阪府立千里高等学校    帝塚山学院泉ヶ丘高等学校

   大阪府立枚方高等学校

 

ソウル(韓国)

Jeong Eui Girls High School  

クアラルンプール(マレーシア)

1. Sekotah Menengah Seri Puteri

2. Sckolah Alam Shah

3. Sekolah Aminuddin Baki    

バンコク(タイ)

1. Triam Udom Suksa School

2. Chittralada School

3. Kasetsart University Laboratory School

     

マニラ(フィリピン)

1. Manila Science High Schoo

2. Torree High School

3. Roxas High School

4. Mapa High School

5. Magsaysay High School

6. Tondo High School

7. Arellano High School

8. Perfecto High School

開催趣旨:

昨年11月半ば、大阪・シドニー・ホノルル・シンガポール・ホンコンを国際ISDNサービス・多地点テレビ会議システムで結び、5カ国35高等学校346名の高校生・教師の参加を得て第1回 STUDENT APEC を開催し、参加者にとって感動的な交流が体験できました。 その際各々の言語で発表された Pacific Rim Appeal "WE ARE NAKAMA"を具体化するために、更に新たなアジアの国々の高校生と国際ISDNサービス・多地点テレビ会議で交流をはかり、高校生活等の情報交換を通じて21世紀を共生する仲間意識を育てるものです。

このような先端技術を駆使したコミュニケーションを高代から体験し考えを発信することは、来るべき高度情報社会に於けるリーダーとして将来の活躍が期待できます。またアジアの参加生にとって第2言語である英語を使用することは、意志伝達をどのように正確にするか工夫し、英語によるコミュニケーション能力を磨く機会でもあります。このような体験を通してアジア・環太平洋の高校生が育む連帯感と国際理解は、やがて国際外交に新しい指針をもたらすことと思われます。

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来賓一覧

在大阪フィリピン共和国総領事館

Consul General Victor G. Garcia III

Mrs. Garcia

大阪韓国総合教育委員長

柳 時清

在大阪タイ王国総領事館

Consul Mr. Chatchawan Sakornsin

在大阪マレイシア名誉総領事館

横関 雄彦

大阪府議会議員

吉田 利幸

郵政省 電気通信局電気通信事業部データ通信課

主査 花原 克年

前 幸治

外務省 外務省アジア局南東アジア第2課

金子 一也

大阪府教育委員会 高校教育課

指導主事 雪矢 敏明

財団法人テレコム高度利用推進センター

専務理事 戸崎 雄一

調査部担当部長 高島 正即

国際電信電話株式会社大阪支社

取締大阪支社長 佐谷戸 正夫

営業部長 薄木 一起

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[プログラム]

0:00   オープニング:  英語              

0:10   スペシャル : 「ソウルお国自慢」         

0:15    「高校生ってなに?」  

トピック1 高校生の一日

大阪ーバンコクーマニラーソウルークアラルンプール

0:45  トピック2   教科

大阪ーバンコクーマニラ

0:55  トピック3 クラブ活動

大阪ーソウルー クアラルンプール

1:05  トピック4 学校行事、ボランティア活動

大阪ーバンコクーマニラ

1:15  トピック5 進路・受験 

大阪ーソウルークアラルンプール  

              

1:25   ”NAKAMA”アピール+ソング+さよなら  

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[アンケート報告より抜粋] 

(生徒39名 教師13名 一般8名 計 60 名)

特に印象に残った場面/時

 生徒:・一番初め、向こうの映像が写った時

    ・自分の発表と自分の学校の発表がうまくいったこと

    ・バンコクに質問があるか聞いた時、 バンコクの人達みんなで

     「イエー」と言って笑顔で手をふってくれた時、

      すごく嬉しかった

     ・質問が相手に通じて、答えが返ってきた時

     ・各国の高校生活の行事の紹介

     ・各国の人達が仲間についてコメントした場面

     ・韓国の方のスピーチ

     ・最後のマレーシアの方のスピーチ

     ・仲間アピール   

     ・we are the world の歌 

     ・最後に各国の生徒が手をふってくれた時  

  教師:・全体として非常によかった

     ・real time event の大変さを考えると大成功だった

     ・一番最初に声が聞こえた時

     ・音声、画像が鮮明でない時も、参加しようとする意識

     ・生の反応が面白い

     ・A video of Hanazono HS - very well organized.

     ・Both the video of schoollife in Manila and Osaka were

      very well done-very informative

     ・仲間アピール

  一般:・他の国の高校生の反応に対しての笑顔

     ・the last scene

     ・次回は中3になる娘を連れてきたい

21世紀を共に生きるアジアの”仲間”としての連帯感を感じましたか。

生徒:

・遠く離れている人たちの世界を数分の映像だけどのぞけて、新し いこ とを知った気がします

・改めて世界は日本人だけで成り立つものでなく、アジアすべての国と私達が”いる”というこ世界の広さ、世界の中で生きていると実感しました

・自身の母国語でなくても、英語で話せることがわかり、より近くにいる ような感じがしました

・まだそこまではいっていないけど、もっと仲良くなりたいと思った。で きれば直接会って話してみたい 

  教師:

・日本と他国とのbilateral communicationばかりでなく、buzz     session はできないのか

一般:

・若者たちは世界の希望、特に高校生の年代は時代の識別と未来を変える 勇気をもっているので、楽しみです

今日の高校生によるテレビ会議全体の感想をご自由にお書きください

生徒

・もっともっと英語を話したり聞いたりできるようになりたいと思った。せっかくいろんな国の人が話してくれているのに、よく分からなくてすごく残念なところが多かった。でも、テレビを通してでもアジアの高校生の雰囲気とかが伝わってきて、すごく嬉しかった。もっと知らない国の事とかいろんな事を知りたいと思う。とても良かったです。

・もっと話が分かるために英語を勉強しなければならないと思った。

・頭では日本は地球の上にあるのは分かっていたけど、それを少しでも実 感できて本当に良かった。

・笑顔は共通だと思った。拍手も共通なのかなぁ。

・”各国と話そう”なんて題があったけど、その通りの各国という違和感がなかった。「あぁ他の民族だ」なんて全然思わなくて、同じ高校生として接することができた。もう少し「国境の壁」なんてあるかと思ったけど、感じなくて今度はもっと出会う国の数が増えたら嬉しいなと思った。それを知ることができた今回のテレビ会議は、本当に良かった。

・思ったよりも国々が身近に感じました。これからも堅苦しく考えず、  世界に友達を増やすつもりで積極的に参加していきたいです。

・今回のにあたって、準備などで他国のことも少し調べたりしたので役に 立ちました。いい機会を与えて下さって、ありがとうございました。

・今日は本当に見たこともない映像を見ることができました。テレビではなかなか見られないアジア各国の一般的な昼食シーンや授業シーンを、彼らの視点からのぞけたことは、とても貴重なことでした。ありがとう!

・普段から私の行う国際交流は欧米中心で、是非是非アジアと交流したいと常々思っていた。今回このように交流している同じ高校生の人々を見て、うらやましくなった。これから日本及び世界が発展するためには、欧米とのではなくアジアとの交流がとてもとても大事と思うので、もっともっと交流が増えればなぁと思う。”Real Time" なのだ・・・と思うと感動しました。

教師:

・準備も大変だったと思うが、生徒にとっては素晴らしい経験になったと思う。相手の答えに対して分からなかったら、分かってないのにYES, etc.と言わずに、聞き返すなど、strategic skillが身についていけばいい

・出来れば自国語で交流し、(翻訳、通訳を通して)内容をもっと深めな いともったいない。

・もう少し予備知識を持って参加すれば良かったのですが、まず高校生同士のやり取りを見てコミュニケーションになっていないと感じました。お互いに言いたいことや準備したビデオを流しただけで、それを元にした討論の深まりがなかったこと。折角日本から質問をしてもその解答を受け止められていなかったこと。もったいないなと思いました。テレクラスがリアルタイムに遠隔地と顔を見ながらコミュニケーションできる環境であるにも関らず、単に準備したスケジュールの消化だけに留まった印象を持ったのはおかしいでしょうか?

技術的なことでいえば、また画像の解像度が低く、唇の読み取りは難しいようでした。表情も解りにくい面がありました。

・短期間の準備にもかかわらず、各校とも色々と工夫が凝らされていて大変参考になりました。特に花園のビデオと、帝塚山・千里のマックを活用してのプレゼンテーションはインパクトがありました。報道機関などがきていなかったのが残念でした。帝塚山のホームページで詳細を掲載して下さるご予定のようですね。

一般:

・楽しかった。高校生にこの様なチャンスがあるのは素晴らしい。

・画像の乱れ、鮮明さが気にかかった。

・アジアの若者がアジアの仲間と手をつなぐ時、本当の世界平和の礎が築かれ始める。「日本人だけで生きているのではないことを感じることが出来れば・・・」との代表の言葉が印象的でした。

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[TIJ 報告書より]

1995年11月11日、大阪・シドニー・ホノルル・シンガポール・香港を同時接続した国際ISDN多地点テレビ会議「テレクラス 高校生会議:APEC」を開催しましたが、この度は、前回政治的な理由で開催前日に参加を取りやめたソウルに加えて、クアラルンプール・バンコク・マニラ・大阪を同時接続した第2回多地点テレビ会議「テレクラス 高校生会議:アジア」を開催したものです。

5ヶ国、大阪・海外の28高校から168名の参加者が90分にわたり、アジア各国の高校生とその生活振りを中心に、英語による発表と質疑応答を行ないました。プログラム内容は、各国発表生作成ビデオ「高校生の一日」に始まり、教科・課外活動・進路・入試等で、最後は全員の’We are the world’の合唱をバックに、パシフィック・リム・アピール ’NAKAMA’を各国語で発表しました。

また、テレビ会議終了後、ゲストの在大阪フィリピン共和国総領事、大阪韓国総合教育委員長、在大阪マレイシア名誉領事からお国事情をいろいろとお話し頂きました。

従来テレビ電話や単独のISDNテレビ会議などで回数を重ね通信機器を使った交流に慣れていた高校3年生が中心であった前回に比べ、1・2年生中心の今回は、やはり参加生の緊張度が高く充分に自分を表現することが困難であった点があげられます。各々の違った社会にあって高校生活を紹介するビデオは、頻繁にどよめきの声が上がり、同じアジアの高校生として互いに知り合いたいという熱い眼差しが注がれました。アジアの高校生同士として認識しあう仲間意識の芽生えが事後のアンケートにもみられ、アジアの国々をリンクした初めてのテレビ会議の目的は充分に達成できたと思います。しかしながら、どの参加国にとっても外国語である英語を使ったこの会議は、用意された質問以外の自由な質疑もしくは討論といった場面は乏しく、5つの国の生徒が自由に発言をすることは、ハード面の問題と共に今後の課題です。やはり回数を重ねることでコミュニケーション能力も身につける事が出来ますので、参加者の次回開催希望に答え、継続していきたいと思います。     

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