第47回テレクラス国際会議

大阪帝塚山学院高校ーソウル


[開催要項]

第47回 テレクラス国際会議

行事名 :第47回 テレクラス会議 大阪 ー ソウル編

日時:1998年 11月2日(月) 15:10ー15:55 (大阪・ソウル)

場所: 大阪帝塚山学院高等学校 PCL教室

KDDソウル事務所内

テーマ:「 世界を感じる瞬間」

主催 : テレクラス.インタ−ナショナル.ジャパン

財団法人マルチメデイア振興センター

後援 : 文部省、 郵政省

大阪府教育委員会

国際電信電話株式会社

通信: ISDN回線サービスを利用した2地点テレビ会

参加校 : 大阪 : 「大阪府高等学校テレクラス研究会」

帝塚山学院高等学校・国際科2年生 74名

韓国 : 新亭商業高等学校・正義女子高等学校 計6名

トピック:「この目で見た韓国の印象」

開催趣旨:

10月13日から4泊5日の韓国研修旅行で見た韓国の印象や観察が韓国の生徒たちから見て、どのように映るか、これを確認させたい。これが韓国だと考えたことやものが、実は違っていたということが往々にしてあります。生徒たちが見ききし、感じたことの確認・確証作業をテレビ会議を通じて行いたい。

(帝塚山・辻 陽一先生記)


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[プログラム]

0:00 オープニング

0:05 プレゼンテーション (Osaka)

韓国の印象と実際に見た韓国の相違点

0:15 プレゼンテーション (Seoul)

韓国から見た日本とその考え方について

0:25 Q & A

0:35 お互いに学んだこと、結果報告

0:45 クロージング

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[ 辻先生からの報告 ]

11月2日の韓国とのテレビ会議の様子を例によって、実況中継風にまとめましたので、お送りします。技術的なトラブルといっても、スピーカーを一つ切っておけばよかっただけのことなのですが、このトラブルで失敗してしまいました。 辻

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●韓国とのISDNテレビ会議は失敗だった

辻さんのコクサイカ日記(84)

98/11/6

前略

さて今週の月曜日(11月2日)の7間目のHRの時間、国際科2年生をPCL教室に集めて韓国の新亭女子商業高等学校とテレビ会議をした。この日の授業は2時間しかなかったので十分準備ができると思っていた。機材の設定については、もう回数を重ねていたので自信があったのだ。で、司会や発表する予定の生徒に聞いたところ、自己紹介も日本語でやるという。国際科で英語を重点的にやってきてテレビ会議やインターネットを1年経験してきて、自己紹介を日本語でやる、それはないだろうと言ったのが悪かった。

自己紹介だけではなく、それ以外の発表内容も英語に直してくれと学年主任のI先生。I先生は、定期考査が終わったところで、生徒には準備時間がないと日本語で会議を進める方針だった。僕もそれは理解していて、若いS先生に通訳を依頼していたのだが、自己紹介まで?!と驚いたのだった。つまり、関係者の間で打ち合わせが十分できていなかったわけ。

今更、調整不足を嘆いていてもはじまらない。会議の進行について、あるいは、日本側からの質問事項について、前もって韓国側に伝えておかねばならない。で、この英文を作ってメールをしようとしているところに、生徒の発表原稿の英訳を依頼されたものだから、パニック状態だ。そこへオーストラリアのマークから会議の様子をネットミーティングで見たいという。CU-SeeMeは経験があるがネットミーティングはやったことがない。やったことがないことをやれば、必ず失敗するというのが僕。そこで休憩時間や昼休みにコンピュータクラブの生徒を集めて設定させる。映像のやりとりはネットミーティングのバージョン2.0でないとだめだということで、これも慌ててマークにメールをうつ。

(残念ながらマークとのネットミーティングは不首尾に終わった)

新亭女子商業高等学校との会議は3時過ぎから。そこでカメラやプロジェクター、スクリーン、スピーカーなどの準備を整えて韓国と直前のテストをしようとしたところ、突然同僚のM先生が6時間目の授業でPCL教室を使いたいという。このあたりになってくると、まだ生徒の発表原稿の翻訳をしていた僕としては、パニック状態で判断停止状況だ。生徒の発表については担当の先生にまかせたつもりだったが、どういうわけか、いつ仕事がブーメランのように戻ってくる。まあ、そんなことを愚痴ってもはじまらない。はじまらないといえば、韓国から電話が入り、いつからスタートするのかと催促される。7時間目のチャイムがなり生徒がPCL教室に入室してきた雑踏の中で電話を受ける。

●韓国とのISDNテレビ会議

辻さんのコクサイカ日記(85)

98/11/6

会議のプログラムの概略はその前の週にジョンにメールを送っていた。I先生より正式バージョンをもらったのが当日。そこで、すでに学校を出発してソウル市内のKDD事務所に向かっているジョンに連絡するには,KDDにファックスするしかない。ということで、これも、どたばたしている中、地下一階の事務所に走る。

こういう混乱状態の中だから、今日は悪い予感がするといいながら、ビデオの準備をする。通訳はS先生にまかせて僕は記録をとるのだ。記録をとってテレクラスのT氏に報告する義務がある。

司会進行のY子は、スピーチコンテストで一位、大阪府の高等学校のコンテストでも4位のツワモノ。安心して見ていられる。ハロー、エブリワン、マイネイム・イズ、、、と型どおりの自己紹介が終わり、新亭女子商業高等学校の自己紹介。司会のY子は、サンキュー・ミス・シンジョンと高校の名前を自己紹介した生徒の名前と間違う。まあ、これは愛敬というもの。日本語で自己紹介する生徒もいて、新亭側の熱意が伝わってくる。

次に本校のKが韓国研修旅行についての感想文を読む。その後、韓国の生徒は、黄色と緑があでやかにまざった韓服(ハンボク)と新亭の制服を紹介。司会のY子は、そつなく、あなたの学校の制服はビューティフルです、とまとめる。

とここまではよかった。この後、本校の生徒の質問の時間となったところで、ブチっと不吉な音をたてて、相手の声が聞こえなくなる。やばいっと思って、韓国側に電話をかける。

音を落とせという。このあたり機材に弱い僕は、視聴覚助手のSさんの顔を眺める。いや、彼女の顔を見たのは僕だけではなかったようで、Sさんは、「私の顔を見られても、、、」と当惑ぎみ。接続されて話し始めるとぶちっと切れる。こういう状態が続く中、時間だけが空費されていく。

最初は僕が韓国にダイヤルするのを見ていただけのY子たちは、な〜んだ、ただの電話じゃない、という感じで、次からは自分たちでダイヤルをはじめる。国際テレビ会議といっても、ただ、電話をかけるだけなのだが、これだけ簡単に利用できるようになったというのは感慨深いものがある。2〜3年前に東京でハワイと接続してテレビ会議をしようとしたときに、NTTのスタッフがやってきて、失敗した例があるのだ。

7時間目、終了のチャイムがなった。そこで、そのまま終わるのは、40〜50分もかけてKDDソウル事務所にやってきてくれた新亭の生徒たちに申し訳ないと、他の生徒は帰して担当の生徒たち5〜6名に残ってもらい、予定のプログラムを進めることにした。

ところが日本側の質問を担当していたFには、原稿をプリントアウトするのを忘れていた。これは彼女が考えた質問を英語に訳しておいたものだが、ウェブには掲載したのだが、印刷するのを忘れていたのだ。そこで、F子はインターネットクラスルームプロジェクトのビデオ会議BBSに登録しておいた原稿をパソコンのモニターを見ながら読むのだが、これが、もたもたしている。そこで時間も時間だからと生徒編は打ち切ることにして、通訳のS先生にバトンタッチ。S先生はジョンと面識があり、言葉を交わしたいという。

(97年12月のAGENEの大会前夜の夕食会で)

最後に12月13日、本校で行うシンポジウムについて、ジョンと打ち合わせをして、4時半に終了。

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